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学習プログラム 取材記録 取材日:2017/01/22
プログラム名 177.自然観察コース(自然観察会・親子観察会)
プログラム登録者 A0423.栗東自然観察の森
目的 森の植物や昆虫を五感を使って観察する活動を通して、自然の仕組みやおもしろさ、自然と人との関わりについて気づく。
 栗東自然観察の森は、身近な里山のなかで自然にふれ親しみながら、自然について学ぶための施設です。ここでは、森の中に設けられた観察コースを歩いて、多様な種類の植物を観察する企画「自然観察会」「親子観察会」が毎月行われています。
このうち、2017年1月22日(日)に開催された「自然観察会」を取材してきました。

                      ***** 

◇「自然観察会」ってどんなイベント?
 「自然観察会」は、毎月2回栗東自然観察の森にて開催されている、どなたでも参加することができるイベントです。四季によって森の見どころは変化するので、観察会のテーマは毎月変わります。森を案内してくださるのは、自然観察指導員の方、または栗東自然観察の森を一緒に作り上げていこうとさまざまな活動をされているNVR(ネイチャー・ボランティア・レンジャー)友の会「遊々ウォッチング」の方々です。取材に伺ったこの日は「遊々ウォッチング」のみなさまが教えてくださりました。

◇参加者の皆さまの様子
 第1・第4日曜日に開催されるこの「自然観察会」は、大人から子どもまで幅広い世代の方々を対象としており、時間をたっぷりかけて森の中を観察し歩くものです。
 この日の天候は、雨粒が当たるのを少々感じる程度の小雨。大人2名、子ども4名、そして環境学習センターから1名、計7名が参加しました。この日は子どもの参加者さんが多かったですが、いつもは大人の方も多くいらっしゃるとのこと。同日開催の「ミニクラフト」の休憩時間を利用して参加されたご家族もいらっしゃいました。

◇森のなかへ出発!
 先日降った雪が残る中、足元を滑らせないように気をつけながら森の中へ出発します。真冬の森は、生きものが姿を見せる気配がなく、木の葉も枯れ落ちてしまっているのでとても静かな雰囲気ですが、春を迎える準備をする植物の様子が見られる時期です。
 ひとり1個ずつルーペを持って、クヌギ、アブラチャン、ホオ……など、木の枝についている「冬芽」や「葉痕」をじっくり観察しました。小さな芽、大きな芽、鱗のようなもので包まれている芽、油脂でねばねばしている芽、傘のような形のものをかぶった芽、きれいな赤色をした芽……など、近くで見て、触って、ワークシートにスケッチをしていきます。芽に注目しただけでも、植物同士の違いを楽しむことができました。

◇植物や動物たちの落としもの
 森の中は落ち葉や木の実がたくさん落ちています。まつぼっくりを拾ったり、『サッカーボールだ!』とヒノキの実に興味津々な子どもの様子も見られました。
 さて、ここで「遊々ウォッチング」さんからクイズの出題がありました!
 『これは何だと思いますか?』
 私たちの手に渡されたのは、足元に落ちているふしぎな形をした木の欠片のようなもの。『エビフライのしっぽみたい!』という子どもの声もあります。
 正解は、リスが松の種を食べるためにかじり尽くしてしまった「まつぼっくり」。まるでリンゴの芯を残して食べるかのように、まつぼっくりの芯を残して周りのカサをかじりとっていたのでした。この森にもリスが住んでいて、このように木の実を食べた痕跡がときどき見つかるそうです。つい周りに生えている木々にばかり注目していましたが、思わぬところで森と生きもののつながりを感じました。

◇足元の植物を見てみよう
 枯れ葉がたくさん落ちている地面にも、ちゃんと緑色の元気な葉っぱが覗いているのがわかります。
 このなかでも「ロゼット」と呼ばれる、寒い冬を越すために工夫をしている形の植物をみんなで目印にリボンの旗を立てながら探しました。冷たい風を避けたり地面の熱をもらうため地面にはりつくように葉を伸ばし、また日光を浴びるために四方へ葉を広げている姿は、「ロゼット」という名前の通り、真上から見るとバラのような形をしています。小さな子どもたちも、大人たちに負けない速さでロゼットを次々に見つけ、たくさんの旗を立ててくれました。

◇寒い季節に花を咲かせる植物も
 観察会もそろそろ終盤。これまでは春に備えて力を蓄えている植物たちを見てきましたが、そんな静かな冬の森のなかで、花のつぼみが開こうとしている梅の木々に出会いました。もう少し日が経てば、鮮やかなピンク色の花が見られることでしょう。
 さらに先に進むと、美しく花を咲かせた「ロウバイ」を発見しました。漢字では「蝋梅」と表記されるのですが、花はまさしく蝋(ろう)細工のように透明感があり、ほんのり黄色がかっているのがまた美しく、外歩きで体が冷え切ってしまった頃ではありましたが、心が温まる感覚になりました。

◇取材者よりひとこと
 約1時間半に渡る大ボリュームの観察会でしたが、植物のことに疎い筆者にとっては新しい発見の連続で、とても充実した時間を過ごしました。身の周りや足元に少し目を向けることが、新しい発見につながりうることを実感するとともに、この日と異なる植物の姿に出会えるこれからの季節が待ち遠しくなっています。

 「自然観察会」は事前申込不要で、また、このほか30分程度の「親子観察会」も定期的に開催されているということなので、ご自分の興味に合わせて気軽に参加していただけるイベントです。今後の開催予定は栗東自然観察の森ホームページに詳細が掲載されていますので、ご関心のある方はぜひアクセスしてみてください。

環境学習推進員 片山瑞木