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学習プログラム 取材記録 取材日:2006/10/21
プログラム名 230.買い物ゲーム
プログラム登録者 A0903.特定非営利活動法人 環境市民
目的 買い物から環境問題の解決方法を考えます。
(社)彦根青年会議所の主催イベント「環境サプリ2006〜私たちができる地球へのOMOIYARI」として行われた5つのワークショップの中の一つ、「買い物ゲーム」“地球資源へのOMOIYARI〜地球にやさしいお買い物〜”を取材してきました。
【本プログラムは、 平成21年度までNPO法人 環境市民が依頼に応じて実施していたものです。現在の実施はありません】
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■□■若い世代が集まりました
 土曜日の午後、彦根市男女共同参画センターウィズの一室が会場です。主催者が青年会議所ということもあるのか、働き盛りの男性や幼児を連れた母親、小学生の親子など比較的若い世代の人たち10数名が集まりました。
 この日の講師はNPO法人環境市民の内田香奈さんとアシスタントの川濱徹也さん、西田愛さんです。最初の挨拶ゲームで少し気持ちをほぐした後、3つのグループに分かれて座りました。
      
      アイスブレイクで挨拶ゲーム

■□■お買い物体験ゲーム
 これから「買い物ゲーム」の始まりです。別に準備された長机の上に、3つの商品群が並べられています。一つ目は紅茶群として、リーフティ、ティバッグ、缶入り、ペットボトル入りの4種類。二つ目はキュウリで、ハウス栽培トレイつき、露地栽培裸売りの2種類。三つ目がバター・マーガリン類で、バター、マーガリン、ファットスプレッドの3種類です。
 参加者はどの商品が環境への負荷が一番少ないかを考えて、ワークシートにその理由などを書き込みます。商品を手に取り、ひっくり返したり、パッケージの表示を見たりしながら、よく考えていました。普段そんな視点で商品を見たことがないと意外に難しい作業のようです。
         
     商品を手にとって環境によいものを選択する参加者
 
■□■みんなの意見は?
 次はグループのメンバーでの話し合いです。3つの食品群について、自分はどれを選んだのか、それぞれ意見を出し合います。自分とは違う視点で選んだ人の意見を聞いて、「えっ、そっちを選んだの? こっちじゃないの?」「そんなことないよ、こっちだよ」などと議論が盛んです。グループとしてはどれが環境によいとするかを決めます。
     
     グループで議論

■□■発表タイム
 グループごとに1つの食品群について選んだ商品を発表していきます。
 まず紅茶についての回答は、「リーフティ」。理由は「ごみが少ないから」。
 キュウリについての回答は、「露地栽培裸売り」。旬のものは使うエネルギーが少ないから」というのと、裸売りだとごみも出ないから」。
 バター・マーガリン類についての回答は、「バター」。「容器包装が外箱と包み紙だけで少ないから」と「食品添加物が入っていないから」。
 個人では別のものを選んだという人の意見も発表されました。
紅茶では、「ごみの種類が少なくてすむ」と缶を選んだ人、「リサイクル可能と書いてある」とペットボトルを選んだ人、「紙なので燃やせる」とティバッグを選んだ人がいました。
バター・マーガリン類では、作る過程でのエネルギー消費はどちらが多いのかなという疑問も出ていました。
     
     選んだ商品を挙手で示す
     
      
■□■講師からの説明 「環境」の目で見てみると……? 
 みんなの意見を紹介し合ったところで、講師からプロジェクターを使ってそれぞれの商品についての解説が行われました。

■ 紅茶編
 まずはクイズでスタートです。「日本人が1年間に消費する缶やペットボトルの飲料は全部で何本でしょう?」……答えは460億本。赤ちゃんからお年寄りまで毎日1本欠かさず飲むとこれくらいの量になるという説明に「ええっ、そんなに?」という声があがりました。缶、ペットボトルの消費量の推移グラフが示され、それぞれ増加の理由が説明されました。一升瓶やビールびんなどの「リターナブルびん」のリユースとは違い、缶やペットボトルのリサイクルには市民の税金が投入されていることや、どんなにリサイクルをがんばっても100%はありえず、リサイクル率が上がってもそれ以上に消費量が増えているためにごみの量は増えていることが紹介されました。
リサイクル」(再利用)よりも、ごみを出さない「リデュース」(排出抑制)、何度も使う「リユース」(再使用)が大事ということで、ドイツ製のリユースペットボトルが回覧され参加者は触ってみて日本の使い捨てペットボトルとのつくりの違いを実感していました。
 このほか、原料や値段の点での4種類の比較がありました。単に環境の視点だけでなく、おいしさや健康、値段でもリーフティに軍配があがることをみんな納得した様子でした。
     
      紅茶群の商品(ペットボトル・缶・ティバッグ・リーフ)

■ キュウリ編
 キュウリを選ぶ視点は、栽培エネルギーとごみの量です。旬である夏と季節はずれの冬とでは栽培エネルギーに5倍の差がついていました。ビニールハウスで石油を燃やしているためです。季節はずれの食べ物はエネルギーをむだ遣いして地球温暖化を招いているということが話されました。
 さらに、パック入りのキュウリでは、家庭ごみの約60%(容積比)が容器包装であること、自分の暮らしにごみを持ち込まないように購入時に考えることが大事であるという指摘がありました。また、食べ残しがごみになっている状況や食糧の自給率についても説明されました。「50世帯の0.5週分の家庭ごみから発見された手つかず食品(購入した後、調理されることなく廃棄された食品)群」の写真には、参加者から「うわー」と声が漏れました。

■ バター・マーガリン編
 最後にバター・マーガリン類です。よく似たこの二つは、作られ方と原材料が違うとのこと。マーガリンの原料であるパーム油はマレーシアなどから輸入されていること、現地の熱帯雨林を伐採して作ったプランテーションで育てたヤシの木から生産していて、環境破壊を起こしていること、貧しい南の国との商品取引を公平に行う「フェアトレード」の考え方が必要だということも紹介されました。
 参加者はマーガリンの原料がどのようなところで生産されているのかを初めて知ったようでした。

■□■グリーンコンシューマーになろう
 内田さんは、皆さんの普段の買い物に環境という視点も入れてみてはどうかと提案されました。環境のことを考えて買い物をする消費者のことを「グリーンコンシューマー」といいます。「グリーンコンシューマー10原則」が紹介されました。今日は食品を取りあげて考えてみましたが、流通業では「7%のお客様が商品の選び方を変えると、店の品揃えを変える」と言われるそうです。そのことから、社会全体においても消費者の数パーセントがエコ商品を選ぶようになると、店の品揃えも変わり、製品のメーカーも変わっていく、結果として社会全体が環境にいい方向に変わっていくのだと話されました。
 買い物は、よりよい社会づくりへの投票になるのだから、商品の選び方を考えていこうという提案で、講座は締めくくられました。
      
      パワーポイントで説明

■□■ 参加者の感想
 リサイクルよりもまず自分の暮らしにごみを持ち込まないリデュースが大切なこと、生産エネルギーや消費後のごみが少ない商品を選択すること、さらに食品添加物の少ないものが環境にも体にもよいということを理解できた、という感想が寄せられました。
 今日から「グリーンコンシューマになる」という力強い声もあがりました。
     

【取材者からひとこと】
 ティブレイクタイムでは、地元の和菓子屋さんから提供されたケーキと緑茶をお相伴。切り分けられた和風ケーキは食品添加物はなし。お茶は湯のみにつがれ、
ごみも少なく、体にもやさしい「地球へのOMOIYARI」が実践されていました。
     
     提供されたお茶とお菓子
 一人ひとりの消費行動が環境配慮社会をつくる原動力になることを私自身も改めて認識しました。 
 (環境学習推進員 山本悦子)