滋賀県の環境学習情報 エコロしーが トップに戻る

ホームページの使い方サイトマップ滋賀県環境学習センター滋賀県 これからの催し環境へのとりくみ環境データ環境学習をめぐる動きその他
google
滋賀県の環境学習情報 エコロしーが トップに戻る はじめての方へ 学習プログラム 教えてくれる人たち 学べる場所 環境学習講座

図書・ビデオ類の貸し出し

トップページ取材記録パックナンバー>学習プログラム 取材記録
取材記録 バックナンバー
学習プログラム 取材記録 取材日:2005/11/23
プログラム名 151.西の湖探険環境学習
プログラム登録者 A0505.東近江水環境自治協議会 
目的 安土町の内湖「西の湖」を船で探索し、西の湖の役割を知り、どうすれば水がきれいになるのかを考える。
「内湖」のひとつ安土の「西の湖」で行われた「西の湖探険環境学習」に参加してきました。
この「西の湖探険環境学習」は、東近江行政組合と東近江NPOセンターが主催する「こども体験学習会」の第3回目として実施されました。
会場は、西の湖と、西の湖の前にある「やすらぎホール」。東近江水環境自治協議会のみなさんが中心になって運営されました。

■□■ プログラムの目的 ■□■
 安土町の内湖、「西の湖」を船で探索し、どうすれば水がきれいになるのかを考える。

■□■ プログラムの概要 ■□■
 1.環境問題の重要性と東近江水環境自治協議会の活動について(15分)
 2.西の湖の移り変わりと役割(10分)
 3.貝による水浄化実験(5分)
 4.乗船して西の湖の探険学習(90分)
 5.昼食・休憩時(60分)
 6.グループ討議(90分)
 7.グループ討議の結果発表(30分)
 8.貝による水浄化実験―結果確認(10分)
 9.全体のふり返り・閉会(20分)

■□■ 参加者 ■□■
 子ども(幼児、小学1〜6年生)17名とその保護者8名、大人 10名、 東近江水環境自治協議会メンバー 

■□■プログラムの内容をくわしく見てみよう!■□■
【1.環境問題の重要性と東近江水環境自治協議会の活動について】
(15分)(東近江水環境自治協議会 丹波道明さんのお話)
 地図を見ながら、西の湖の今と昔の様子、生き物が昔に比べると少なくなったこと、水の汚れが気になること、東近江水環境自治協議会の活動などについて話されました。
      説明する丹波さんと会場の様子

【2.西の湖の移り変わりと役割】(10分)(奥田修三さんのお話)
 東近江水環境自治協議会のメンバーであり、「安土西の湖観光」の代表者でもある奥田さんは、漁師として西の湖とともに暮らしてこられました。
 昔は西の湖の水がそのまま飲めたことなど、奥田さんの体験に基づくお話は、子どもたちには驚きが大きかったようです。この他、内湖の移り変わりや役割についても説明されました。

【3.貝による水浄化実験】(5分)
 貝がいることで、水がどの程度きれいになるのかを知るための実験です。
 @西の湖の水を2つの水槽に入れ、一方の水槽には貝を入れます。
 A短時間で浄化の様子がわかるように、少し大きめ(手のひらくらい)の貝を4〜5個入れます。
 B途中経過が見えないように、水槽は布や紙で覆っておきます。
 C浄化には時間がかかるので、当日のプログラムの後半に水のにごりの違いを見ます。
      水槽に入れる貝を見せる奥田さん

【4.乗船して西の湖の探険】(90分)
●1隻の船に最大15名が乗船します。
 この日のプログラムでは、大人だけのグループが1つ、子どもと保護者のグループが2つで計3隻に分かれて乗船しました。
    
●観察のポイント
 @西の湖を船に乗って見た感想(水の色や水中・動植物の様子)
 A水をきれいにするにはどうしたらよいか 
      ヨシ原

●船内での奥田さんからの解説
 ・奥田さんの船に乗船した子どもたちは、ヨシの役割、水鳥・魚・ごみ(ヘドロ)、ゴミや土の堆積でできた陸や島、真珠の養殖などについての説明を聞きました。かつて16社あったという真珠の養殖会社は3社にまで減少してしまい、放置された養殖のエリ、繁茂したホテイアオイ、湖底に堆積したヘドロを取る船の存在、ゴミでできたという島に驚いた様子でした。
 ・あいにく水中の生き物は観察できませんでしたが、水鳥などの鳥には全員興味深く反応していました。奥田さんから、水鳥がいるということは西の湖がきれいになってきた証であること、50種類の魚が生息しているという説明を聞くとほっとした様子でした。
      ホテイアオイの繁茂
      湖底のヘドロを汲みあげる船
      真珠の養殖(エリ)

【5.昼食と休憩時間】(60分)
 ●東近江水環境自治協議会の人たちが作ってくれた豚汁と、焼きそばをいただきました。(やすらぎホールでは調理ができます)
 ●休憩時間には、会場に展示された西の湖の「水鳥」「植物」の写真や記録、空からの西の湖の写真などで四季を通じた西の湖の様子を鑑賞し、西の湖やヨシについての理解を深めました。
      植物や生き物の写真など展示物を見る参加者
      奥田さんが撮影した空からの写真

【6.グループ討議】(90分)
 乗船したグループに分かれて討議します。(今回は子ども2グループと大人1グループ)
(1)子どものグループ(ワークショップ
  ◇テーマA「西の湖の感想」について
  ◇テーマB「水をきれいにするには」について
 @各グループで、A、Bのテーマについてカードに1人3枚以上感想や考えを書き、発表します。
 Aコーディネータが内容ごとにまとめて模造紙に貼り、参加者全員でふり返ります。
     カードに感想を書く子どもたち

 ●テーマA「西の湖の感想」
  ・西の湖は周囲は汚いが、真ん中はきれいだった。ゴミが多かった。
  ・水が汚い(きれいという少数意見もあった)。
  ・水草(ホテイアオイ)が多い。ヘドロが多い。
  ・ヨシがたくさんあった。
  ・鳥が一杯いた。
  ・西の湖の音がきれい。  など
 ●テーマB「水をきれいにするには」
  ・ゴミを捨てない(圧倒的に多い意見でした):ポイ捨てはだめ、鳥たちがかわいそう など。
  ・汚い水を流さない:お米のとぎ汁は植木にやる、入浴剤は使わない、洗濯排水・農業廃水が問題 など。
  ・注意書きなど:ポイ捨て禁止の看板・ポスターを立てる。回りに低い柵を作る。
  ・浄化する:ヨシを増やす・育て・何かに使うなどヨシの効果を活用する。ホテイアオイなどの水草を増やす。イケチョウ貝を増やす。貝が西の湖の掃除するから大切にする。
  このほか、ユニークな意見としては、船をガソリンで動かさない、昔のことを考えるといったものもありました。
  
(2)大人のグループ
 西の湖美術館構想について東近江水環境協議会のメンバーも加わって車座会議をしました。
      車座で「西の湖美術館構想」について話し合い

【7.グループ討議の結果発表】(30分)
 2グループの子どもたちが討議内容の発表、丹波さんから車座の内容が発表されました。
      発表する子どもたち
     
【8.貝による水浄化実験―結果確認】(10分)
 ・水槽を覆っていた布をはずします。
 ・貝を入れた水槽と入れなかった水槽の透明度の違いが明らかで、貝が水をきれいにすることが実感できます。                       
      貝による浄化の様子に驚く子どもたち
                      
【9.全体のふり返り】(20分)(お話:丹波さん)
 「今日のような体験を通して、水環境の現状と内湖の役割を知り、大人が汚した西の湖を昔のようにきれいな状態にして子どもたちに引き継がなければならない。
生活スタイルを見直し、社会生活における環境とのかかわりについて考えて見ましょう。」といったまとめのお話がありました。

【取材者からひとこと】
 西の湖の昔と今の様子を語れる貴重な存在の奥田さんに、実際に西の湖を案内してもらいながら話を聞くことができる魅力ある学習内容でした。
「西の湖を知ってほしい」という思いで活動されている地域の方々の熱意でプログラムが運営されていました。特に奥田さんは、「地元の人にもっと知ってほしい」と強調されていました。

 今回は、幼児や小学校低学年の子どもたちの参加も多かったのですが、できれば小学校4年生以上で体験したほうが、内容の理解や自らの生活と照らして考えることができるだろうと思いました。
 参加者が観たり、聴いたりするだけではなく、グループ討議で各自の感想や意見を出し合うという今回のプログラムは、参加者の理解がより深まったのではないかと思います。また、琵琶湖学習や人の暮らしと水環境についての学習と組み合わせるとさらに効果的なプログラムになるでしょう。
 
 滋賀に住む多くの人が、内湖を訪れ、その重要性を認識してほしいものです。(環境学習推進員 山本悦子)