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学習プログラム 取材記録 取材日:2017/02/17
団体名・名前 A0435.環境レイカーズ
 滋賀県琵琶湖保全再生課が主催、環境レイカーズが実施、という形で開講する“「幼児自然体験型環境学習」指導者育成学習会”に参加をしてきました!

 滋賀県が2001年度(平成13年度)に“滋賀県らしい環境学習を進めるために”を提言したのをきっかけとして、翌年度より毎年継続して幼児教育関係者を対象とした学習会を開いています。2016年度(平成28年度)は5つの会場園のご協力のもと、各会場近辺の森や田んぼなどをフィールドにして開催されました。
 講師は、環境レイカーズ代表の島川武治さん(しまっち)。乳幼児〜小中学生を対象とした環境学習の支援、自然体験プログラムの研究・開発、指導者向け学習会等の講師、その他研修の企画運営や執筆活動など、環境教育・環境保育分野の第一線で活躍されています。

 環境学習センターからは、最終回である第5回目(2月17日、22日の2日間)に参加をさせていただきました。第5回目の会場としてご協力いただいたのは、近江八幡市立老蘇幼稚園です。シンボルツリーであるメタセコイアの大木がそびえ立つ、自然豊かな園庭が今回のフィールドです。


プログラムの内容(各会場共通)
 ・1日目:自然体験学習研修、フィールド下見、プログラム作り
 ・2日目(午前):作成したプログラムの実践(公開保育)
  2日目(午後):プログラム評価・研究協議

◇この学習会のねらいを島川さんが教えてくださいました!
島川さん:
 幼少期の体験は、大人になってからの意識の芽生えや行動に大きな影響を与えます。そのため、豊かな感性を養ったりいのちの尊さを知ることができるという意味で、自然に触れる体験はとても大切です。
 滋賀県だけでなく、国全体が幼児期の環境学習を推進しようと動いていますが、その一方、衛生面・安全面の問題や、都市化が進んだことで身近な自然が減っているなどのさまざまな要因により、幼稚園や保育園等で自然に触れる機会をつくりにくくなってきているという実情があります。この要因のうちのひとつと考えられる“子どもに指導できるほどの自然体験を指導者自身がしてこなかった”という近年の傾向に注目し、この学習会をまずは先生方に「自然と関わる」とはどういうことかを実感していただく機会、そして今後の保育に活かしていただくための学びの機会として活用してもらいたいと考えています。
 それと同時に、会場園の子どもたちにとっては、毎日幼稚園・保育園で会っている先生方とは別の大人に教えてもらう機会になります。普段と異なる環境が、子どもたちに潜む力を引き出してくれることを期待しています。

◇今回(第5回)の受講者
 このときの受講者数は計13名。各地の幼稚園・保育園等の先生方や、個人的に環境教育への関心を持つ方のご参加がありました。また、老蘇幼稚園の先生方と実習生のみなさんも参加されました。

◇1日目:自然体験学習研修、フィールド下見
 まずは島川さんから、幼児向け環境教育の概要や目的、プログラムの作り方などの基礎知識について、室内で講義がありました。
 その上で、今回のフィールドである園庭に出発です!雨が降るなか、レインコートを着ながらみんなでフィールドワークをしました。「苔をルーペで見てみたら、種類によって形が違っておもしろい!」「木にも体温があるなんて知らなかった!」と、新しい発見を知らせる楽しそうな声がたくさん聞こえてきました。自然に触れる楽しさとともに、幼児への接し方のアドバイスなど、幼児保育の現場で活きる話もしていただきました。

◇1日目:プログラム作り
 室内に戻って、2日目の実践保育に向けてプログラム作りをします。滋賀県が発行する冊子「うぉーたんの自然体験プログラム」(※当記事の末尾に詳細あり)を参考に、指導案を一から作成。プログラムのなかでどんなメッセージを伝えるか、そのためにどんな手法をとるか……3つのグループに分かれて議論を重ねます。島川さんからアドバイスをいただきながら、時間をかけて指導案を書き上げました。

◇2日目(午前):作成したプログラムの実践(公開保育)
 公開保育当日。日なたが暖かく気持ちよい晴天のなか、老蘇幼稚園に通う3〜5歳児の子どもたち(42名)が園庭に集まりました。公開保育は計1時間半(30分のプログラム×3班)という長丁場の予定だったところ、さらに30分の延長となりましたが、子どもたちは最後まで飽きることなく参加してくれました。
 各グループが実践したプログラムは以下の3つです。
 ・「何が入っているのかな?」
 ・「あつめてつなげてくらべっこ!」
 ・「葉っぱのお洋服あたたかいね」
プログラムの詳細は、新しいプログラムの開発・作成の際に参考にされ、随時滋賀県HPに追加掲載されていく予定です。

◇2日目(午後):プログラム評価・研究協議
 室内に戻って、良かった点や反省点を振り返りながらプログラムの評価を行います。環境レイカーズさんや他グループからの意見も参考にしながら、指導案を練り直したり、室内や家庭に帰ってから実践できる、プログラム後のフォロー方法も提案していきます。参加者全体で意見を共有したり、行き詰まったら全員で一緒に考えたりしながら、じっくりと協議をしました。

◇受講者からの感想
他園の先生方、外部の参加者より:
・いつもなら見逃してしまうようなことでも、ふとしたことが遊びにつながることに気づかされました。遠足の下見などでも、利用できそうな自然物を積極的にチェックしていきたいと思います。
・子どもとふれあうなかで気づくことも多くあり、また、他グループがプログラムを実践する様子を見ることもとても勉強になりました。環境学習をテーマにした研修は初めてでしたが、自分自身も楽しんで参加させてもらいました。
・これまでは、異年齢でどう遊ばせるか、1日をどう過ごすか……などを気にしていましたが、今後はこの時間のなかで何を学んでほしいか、何を伝えたいかといったことも意識して子どもたちと接していこうと思います。

老蘇幼稚園の先生方より:
・馴染みのある園内でも、こんな遊び方があるのかと多くの発見をさせてもらえました。
・公開保育後の子どもたちは、園庭を名残惜しそうに眺めたり、メタセコイアの話題でお友だちと盛り上がったりなど、自然に対して親しみや共感を持ってくれた様子でした。

◇環境学習推進員からひとこと
 実際に参加してみて、やはり「実践の場」が設けられているのがこの学習会の大きな強みだと感じました。プログラムを自ら体験する、オリジナルのプログラムを作る時間ももちろん多くのことを学ばせていただきましたが、実際に想定する学習者(幼児)に向けてプログラムを実践する時間が、最も情報量が多かったように感じます。個人的には、2時間という短い時間のなかで、子どもたちの自然に対する認識の変化を目の前で見ることができたのが何よりも嬉しく、自然の魅力を再発見する機会となりました。
 今回のような指導者向け学習会のなかでも、2日間に渡る長さというのは珍しいですが、それでいてとても内容の濃い企画となっています。2017年度も引き続き実施される予定ですので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

環境学習推進員 片山瑞木

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◇「うぉーたんの自然体験プログラム」(発行:滋賀県)
 平成16年度(2004年度)に発行された、幼児自然体験学習プログラム集。平成24年度には内容の見直し・新規プログラムの追加がされた「新・うぉーたんの自然体験プログラム」が刊行されました。各プログラムは滋賀県HPにて公開中・随時更新中です。
滋賀県HP「幼児の自然体験型環境学習」:
http://www.pref.shiga.lg.jp/d/ecolife/kankyo-youji/index.html