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学習プログラム 取材記録 取材日:2008/02/20
団体名・名前 0703. 清水 滋さん
所属環境団体名 大津市環境学習サポーター、全国こどもエコクラブ応援団、大阪シニア自然大学講師、大津自然観察の会、人形劇団「木の葉」顧問

提供している環境学習プログラム:
314.春の自然観察探偵
315.小さな小さな自然観察会
426.感動!感激!発見!自然の恵み、いのちに感謝して

自然観察指導員として、栗東自然観察の森で自然解説リーダー養成講座や大津市の親子を対象にした自然観察会の講師などで活躍されています。
 また、自然薯(じねんじょ)やササユリの研究・栽培、人形劇団の設立や草笛演奏など自然に関わる幅広い活動をされている清水滋さんにお話を伺いました。

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◆清水さんは、定年まで大手電機メーカーにお勤めされていたと伺いましたが、自然観察指導員として活動されることになったきっかけは?
(清水さん)定年時に、これまでの人生でどの時期が最も充実していたと思えるのか振り返ったとき、少年時代の自然とともに生活していた頃の情景が思い出されました。在職中には、業界に先駆けて環境推進部を立ち上げ、初代部長として寝食を忘れ全国を駆け回っていた時期もあります。しかし、人生で大事にしたいのは、少年時代に経験した「自然との関わり」だと気づきました。
     

◆少年時代の思い出を少し聞かせてください。
(清水さん)戦後まもなくは食料難の時代で、大津に父を残し、母とぼくら子どもたちが実家である伊勢志摩地方の山村に疎開しました。そのころ1年間を通して、田畑、川、山で食料を確保するために自然と関わっていました。田畑では稲作、麦や野菜づくり、川ではウナギやドジョウ、モクズガニや小魚とりを、山では野鳥や野ウサギを捕まえ、キノコやアケビの採取、それに山の芋(自然薯《じねんじょ》)を採るなど、自然を相手にいかにたくさんの獲物や収穫物を得るか、生きものとの知恵比べでした。

◆定年後の第二の人生は、「自然への想い」を基軸に活動されているのですね。
(清水さん)自然大好き人間を一人でも多くつくろう、自然の魅力を伝えたい、そのためにはまず自分が自然に親しむことだと考えました。そこで退職後、大阪の自然観察指導者養成講座で学び、自然観察指導者の資格をとりました。
 自然学習講座を企画したり、栗東自然観察の森では平成10年から自然解説リーダー養成講座の指導員として活動しています。この講座は現在第10期生が学んでいます。200人以上のリーダーを育成したことになります。
     

◆自然観察のインタープリターとして大事にされていることはどんなことですか?
(清水さん)インタープリターとは、自然の仕組みを本人が気づくように誘導する人だと思っています。子どもたちに「あっ、見つけた!」「あれっ!?」「なんでやろか?」をいっぱい与えること、子どもたちが興味をもつようにいざなうことが大事です。
子どもは自然の中に入れば、自然の中で学びます。知識がたくさんあることはさほど重要ではありません。知らないよりは知ってる方がいい。しかし、「○○を知っている」ということの○○は符号にすぎないと思っています。それよりも「なぜ?」があると、その後の人生の中で解き明かしていくことができます。自然のすばらしさとは、「なぜ?」がいっぱいあることです。
          

◆子どもたちにとって、自然体験はどのような意義があるのでしょうか。
(清水さん)先日、栗東自然観察の森でプランターをひっくり返したらムカデが出てきました。子どもたちが集まってきて、「ムカデだ! 殺せ!」と騒ぎ出したのですが、そのうち「真ん中に丸いもんがあるで、タマゴや」「お母さんと子どもとちゃうか」と話しはじめました。最後にはみんなで、「おっちゃん、これ、元どおりしてくれへんか」と言ってきたのです。私は黙って見ていただけ。ムカデがそこにいるという事実があって、すばらしい感性を持った子どもたちがいれば、特に教える必要などないのです。教科としての道徳など要らないのかもしれません。
 自然体験が豊かな感性を育み、いのちを大切にする気持ちにつながります。
     
    
◆栗東自然観察の森以外に、大津市でも自然観察会の講師をされていますね。
(清水さん)大津市で、幼児や小学校低学年を対象にした自然観察会は、五感で楽しむこと、いのちを感じることをねらいに実施しています。
(参考プログラム
 ・「春の自然観察探偵」
  http://www.ecoloshiga.jp/C_program/program.php?id=365
 ・「小さな小さな自然観察会」
  http://www.ecoloshiga.jp/C_program/program.php?id=366

◆自然観察のほか、人形劇や草笛演奏、自然薯(じねんじょ)やササユリの研究・栽培など、自然に関わるさまざまな活動をされていますが。
(清水さん)幼児や児童に自然を伝え、自然が大好きな子どもたちをたくさん作るために、「人形劇団・木の葉」を作って、幼稚園や学校で披露しています。同時に草笛で演奏もします。
 また、自然薯の人工栽培は、少年時代、山で掘り起こし、貴重な食料として食べていたおいしさが忘れられず、8年前に栽培方法を学び、栗東、朽木村、三重県の志摩半島の3カ所で栽培しています。山村の産品として育てるとともに、里山保全活動のひとつになっています。
     

 昨年は、栗東市立金勝(こんぜ)小学校の4年生が自然薯栽培を体験し、収穫して学校で味わうとともに家庭にも持ち帰ってもらいました。子どもたちの中から将来、地域の自然を生かした特産品として事業へつなげてくれることを期待しています。
     

「ゆっくり、無理をせず、楽しみながら、得意を生かして」をモットーに、野山の風や空気に触れ、谷川の水の匂いを知り、森の樹木の声に耳を傾けて大地の恵みを味わう、「里山楽校」を開講し、仲間を募っています。ぜひ、みなさんも自然のすばらしさを感じてください。

 【こんぜ自然薯研究会ホームページ:http://www.geocities.jp/k_jinenjo/01Aisatul.htm

■□■取材者からひとこと■□■
 「人類も生物も46億年のいのちを背負っている。自然観察で人は癒される」とおっしゃる清水さん。また、「里山楽校」では、「少年期の自然体験が、自然観、人生観の基盤になっている」と述べられています。
 病に倒れ、不自由な体になっても「自然の魅力を次世代に伝えたい」という強い思いが、それ以降の活動を支えているようです。
 清水さんからお話を伺っていると、子どもたちにはもっと自然と関わってほしい!、そして私自身も清水さんと一緒に自然観察してみたい!と思いました。
 いただいた名刺には、環境カウンセラーをはじめ、大津市環境学習サポーター、全国こどもエコクラブ応援団、大阪シニア大学講師、京おうみ自然文化クラブ副会長・・・等々、数多くの肩書きが。このつぎは、自然の中で、ぜひ草笛演奏を聴かせていただきたいものです。           (環境学習推進員 山本悦子)