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学習プログラム 取材記録 取材日:2005/06/09
団体名・名前 0433. 中村 美重さん
所属環境団体名 NPO法人 クマノヤマネット
新旭里山体験交流館もりっこ

提供している環境学習プログラム:
59.里山自然体験教室−かつての農村生活の体験をしよう− 秋の体験教室バージョン

 中学校で理科の教師をされていた中村さんは、退職後、平成15年度まで「朽木いきものふれあいの里」の所長として、施設を利用した講座や観察会等の講師を務めておられました。現在は、高島市新旭町のNPO法人クマノヤマネットで「こども里山体験塾」の塾長として、子どもが自然体験を通してさまざまなことを学んでいく大切さを広めておられます。
 また、滋賀県の幼児自然体験型環境学習検討委員会委員として、平成13年度には環境先進国であるスウェーデンでの幼児の自然教育の様子を視察され、滋賀県における幼児自然体験学習プログラム集「うぉーたんの自然体験プログラム」の作成にもご尽力いただきました。

 今回、高島市にある「びわこ子どもの国」で実施された「第1回子どもの遊びを考える会」(平成17年6月9日)で講師を務められましたので、その研修会におじゃまし、お話をうかがいました。 (取材:環境学習推進員 山本 悦子)

◆(山本)昨年度末に県が発行した「うぉーたんの自然体験プログラム」はどんな想いで作られましたか?

(中村さん)〜環境教育のためだけでなく、子育て支援のプログラムでもあります〜
 幼児期の取組として全国に発信できる滋賀県らしいものが必要ということで「うぉーたんの自然体験プログラム」ができました。作成には、エコライフ推進課のほかにも、児童家庭課、学校教育課など5つの課が関わっています。子どもを中心に考えたとき、それぞれの課だけで考えていては対処できないのです。
 「うぉーたんの自然体験プログラム」は環境教育のためのものですが、子育て支援のためのプログラムにもなっています。指導者は、環境の基本的なプログラムだけをみるのではなく、その裏にある子育てにも役立つポイントを見つけてほしいのです。

◆(山本)中村さんは、子どもを育てる上で最も大切なものは「心を育てること」だとおっしゃっていますが、環境学習をするうえでも同じですね。

(中村さん)〜心がなければ、何を聞いても雑音にしか聞こえません。言葉だけでは伝わらないものがあります〜
 私は、「心」が幹で、その幹に「環境教育」や「食育」という枝がつくと思っています。だから、子どもたちには、自然の中での体験を通して環境を学んでほしいのです。それは、子どもたち自らが体験し、積み上げていくなかでこそ心が育つからです。最も重要なものは「心を育てる」ことなのです。
 また、伝えようとする側にとっても、心が大切です。「自然はこんなにすばらしいもの」と言葉だけでいっても、自然を残したいという「心」が伝わらなければ行動にはつながりません。

◆(山本)中村さんご自身も高島市新旭町のNPO法人クマノヤマネットで「こども里山体験塾長」として自然を生かした活動をされていますね。子どもたちはどんな体験をしているのですか。

(中村さん)〜自然の中で、環境への負荷を最小限にした生活を実践しています〜
 暖房には薪を使い、ごはんも薪で炊く。七輪で炭火をおこして餅を焼く。うどんを作ったり、紙すきもします。古い紙はコウゾを少し加えてすべて再生します。自らが作ることで紙の大切さがわかるのです。これらの体験から子どもたちは物の大切さを感じ、循環の仕組みを理解します。ヨシ笛も1音だけの簡単なものならすぐに作れるので、子どもたちは魅力を感じてくれます。


◆(山本)自然体験をするとき、指導者や大人はどのように関わるとよいのでしょうか。

(中村さん)〜子どもの感動に親が共感してやりましょう〜
 気持ちが冷めた中では、環境学習プログラムは生きません。ちょっとした子どもの言動にも、「すごいなぁ」と言葉をかけて共感し、感動を大事にしてやることが大切です。そうすることで、自然の中に多くの感動をおぼえることのできる感受性豊かな子に育つのです。
 一方、自然観察等では自分が話のできる種をもたなければできません。そのためには、研修や講座などに参加することで、指導者としての資質を高めることが大切ですね。


【取材者からひとこと】
 この研修には、児童館で日頃から子どもの指導について課題を抱えている人や、4月から新しく保育を担当するという人たちが参加されました。子どもたちへの教育経験が豊富な講師から、環境学習の枠にとらわれず、子育ての重要なポイントを学ぶことができたのではないかと思います。
 私自身も講義の内容に心を打たれ、聴き入ってしまいました。
 子育ての現場で「うぉーたんの自然体験プログラム」が活用され、感性豊かな子どもたちが育ち、自然を大切にする気持ちがめばえることを期待しています。  

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プログラム参考)
◆「第1回 子どもの遊びを考える会」の実習の内容は次のとおりでした。

〜「うぉーたんの自然体験プログラム」の「宝石さがし」の実習〜
@琵琶湖畔に行って、湖岸で自分が気に入った石を拾います。

A形、色、感触などの違い、なぜ、その石を拾ったのか、どこが自分にとっての「宝」なのか、拾った想いをそれぞれが語り合います。

B研修会場から湖岸までの途中の草花や樹木についても関心を持つことで、自然の中にさまざまな発見があり、感動を受けるものが見つかります。

<例1>松の幹の成長の跡から、1年ごとに成長が違う様子を知る。

<例2>草花に無数の種があるのに、なぜ一面がその草花にならないのかということにも疑問を持つ。種が落ちてもすべて育たないことを知る。なぜ発芽しないのか、鳥が食べたのかなどいろいろ考える。

この「考える」ことが大事。そこから自然が好きになり、環境を大切に思う気持ちが育つのです。(中村さん)